プロセッサー — モバイル・プロセッサーにおける拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーのよくある質問 (FAQ)
このコンテンツは、ラップトップ/ノートブック PC と 拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーで起こる様々な問題を解決するためのヒントを提供しています。
最終的には、問題を解決するための最新情報は、お使いのノートブックのシステムの製造元またはモバイル・マザーボードの製造元にあることがあります。
拡張版インテル SpeedStep® テクノロジー (EIST) とは何ですか?
拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーとは、モバイル製品に必要とされる省電力性能を確保しつつハイパフォーマンスを可能にした省電力技術です。
従来のインテル SpeedStep テクノロジーでは、プロセッサーへの負荷状況に応じて高低 2 段階で動作電圧とクロック周波数を切り替えていました。
拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーは以下のような設計思想に基づき、設計開発されています。
- 動作電圧とクロック周波数の切り替えの分離。
クロック周波数の変動とは別に動作電圧の変動幅を小刻みに増減させることにより、システムの動作しない時間 (クロック周波数の変動時に生じる) を最小限に抑えることが可能となります。
システムは動作電圧とクロック周波数の状態をより頻繁に可変するので、省電力とパフォーマンスのバランスが向上しています。 - クロックの分割と回復。コアクロックと PLL (Phase-Locked Loop) が停止する時でも、バスクロックは変動中も動作し続けます。
そのため、理論上アクティブであり続けることを可能にします。
従来のアーキテクチャーに比べ、拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーではコアクロックの回復時間も大幅に速くなっています。
拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーは、電圧と frequency pair (P-state とも呼ばれます) に関する待機時間を減少させるので、頻繁に変動させることができます。
その結果として必要に応じた細かな切り替えと、省電力とパフォーマンスの最適化を実現しています。
本コンテンツは、拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーと Linux* の需要に基づいた切り替えに関し、サポート情報と概要を開発者向けに提供しています。
また、拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーに関して新しいユーザー・レベルまたはカーネル内ポリシーに関心のある開発者の方も参照いただけます。
上記の参考書類の詳細については、次のリンク先を参照してください:
Linux* における拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーおよびデマンド・ベース・スイッチング
拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーの概要とプロセッサーの消費電力および温度の仕様の詳細については、それぞれのプロセッサーのデータシートを参照してください。
インテル® Core™2 Duo プロセッサーおよびインテル® Core™2 Extreme プロセッサー (モバイル インテル® 965 Express チップセット・ファミリー搭載プラットフォーム) のデータシートインテル® Core™2 Duo プロセッサー (モバイル インテル® 945 Express チップセット・ファミリー搭載インテル® Centrino® Duo プロセッサー・テクノロジー) のデータシート
インテル® Core™ Duo プロセッサーおよびインテル® Core™ Solo プロセッサー (65 nm 製造プロセス) のデータシート
インテル® Pentium® デュアルコア・モバイル・プロセッサーのデータシート
インテル® Pentium® M プロセッサー (2-MB L2 キャッシュおよび 533-MHz フロント・サイド・バス搭載) のデータシート
インテル® Pentium® M プロセッサー (2-MB L2 キャッシュ搭載、90nm 製造プロセス) のデータシート
インテル® Pentium® M プロセッサーのデータシート
拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーをサポートしているのは、どのインテル® プロセッサーですか?
製品仕様と比較を参照して、拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーをサポートしているプロセッサーを確認してください。
MSCONFIGで私はスタートアップに必要なプログラムをどのようにして知るか
拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーとインテル® ハイパースレッディング・テクノロジーには互換性がありますか?
互換性があります。
オペレーティング・システムはハイパースレッディング・テクノロジーでの 2 つの仮想プロセッサーを認識します。
パワーステートの切り替え要求では、BIOS とオペレーティング・システムにより 2 つの仮想プロセッサー間で優先順位が付けられます。
デフォルトでは、最も高い電力を必要としている仮想プロセッサーのパワーステートを優先します。
拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーには、どのようなシステム要件がありますか?
拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーを利用するには、プロセッサー、チップセット、マザーボード、BIOS、オペレーティング・システム、およびソフトウェア/ドライバーが拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーをサポートしている必要があります。
- プロセッサー:
製品仕様と比較 を参照して、拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーをサポートしているプロセッサーを確認してください。 - チップセットおよびマザーボード:
お使いのシステムのモバイル用マザーボードに拡張版インテル SpeedStep® テクノロジー対応チップセットが搭載されているかどうか、システムの製造元に問い合わせてください。
下記のインテル® チップセットは拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーに対応しています。
モバイル インテル® 910GML Express チップセット, モバイル インテル® 915GM Express チップセット, モバイル インテル® 915GMS Express チップセット, およびモバイル インテル® 915PM Express チップセット
モバイル インテル® 940GML Express チップセット, モバイル インテル® 943GML Express チップセット, モバイル インテル® 945GM Express チップセット, モバイル インテル® 945GMS Express チップセット, およびモバイル インテル® 945PM Express チップセット
モバイル インテル® GL960 Express チップセット, モバイル インテル® GM965 Express チップセット, モバイル インテル® PM965 Express チップセット - BIOS:
BIOS は拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーをサポートしている必要があります。
BIOS に関する質問は使用中のシステムの製造元またはマザーボードの製造元に問い合わせてください。 - オペレーティング・システム:
拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーをサポートしている OS が必要です。
現行の対応 OS:
Microsoft Windows Vista*、Microsoft Windows XP SP2*、および Windows 7*、Microsoft Windows XP SP2 および Windows 7 の全バージョンが、拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーに対応しています。
Mac OS* はインテル版 Mac OS* X 10.4 のリリース時からカーネルレベルで SpeedStep に対応し、有効になっています。
[システム環境設定] の [省エネルギー] から管理することはできません。
Linux* も対応しています。
詳細については、お使いの OS メーカーに問い合わせてください。 - ソフトウェア / ドライバー:
現在のところ特定のソフトウェアやドライバーは必要ありません。
お使いのシステムのハードウェアに対して常に最新のドライバーを使用することをお薦めします。
拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーの使用方法は?
システム・ハードウェア機器のすべて標準的な手順に従って取り付けを行ってください。
全てのハードウェア機器が正しく取り付けされたら (またはシステムが既に機能している場合には)、次の推奨手順を実施してください。
コマンドプロンプトでの観光名所
- 必要に応じて、使用しているマザーボード専用の最新 BIOS をダウンロードしてアップデートしてください。
マザーボード製造元に問い合わせて最新の BIOS が拡張版インテル SpeedStep® テクノロジー対応か確認してください。 - BIOS で拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーが有効に設定されていることを確認します。
AMI BIOS の場合、拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーは "Advanced" タブで有効に設定することができます。
[Enabled] に設定されていることを確認してください。
BIOS に関する質問は使用中のシステムの製造元またはマザーボードの製造元に問い合わせてください。 - お使いの OS が拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーをサポートしていることを確認します。
オペレーティング・システムに Microsoft Windows* XP SP2 を使用になる場合には、Microsoft Windows XP SP2 をインストールしてください。 - 最後に拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーを OS で有効にする必要があります。
現在のところ、Microsoft Windows XP SP2 オペレーティング・システムのデフォルト設定では拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーがオフになっています。
オンにするには下記の手順を実行してください:
- [コントロール パネル] の [電源オプション] を開きます。
- [電源設定] プルダウン・メニューにおいて
- 拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーをオンにするには、[最小の電源管理] を選択します。
- 拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーをオフにするには、[常にオン] を選択します。
- [電源設定] プルダウン・メニューにおいて
拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーがオンになっているか確認するには、下記の手順を実行してください。
ここで、クッキーは、ウィンドウに格納されています
- すべてのアプリケーションを閉じて、Microsoft Windows OS がアイドリング・モードになっていることを確認します。
- Ctrl + Alt + Delete キーを押し、[パフォーマンス] タブを選択します。プロセッサー使用率が 0% になっていることを確認してください。
- [マイ コンピュータ] を右クリックして [プロパティ] を選択します。
- [全般] タブで搭載プロセッサーと速度を調べます。
拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーが有効な場合、プロセッサー動作周波数が 2 種類表示されます。
表示されている周波数の一つは、仕様通りのプロセッサー周波数数値です。
もう一つの周波数は、現在のプロセッサー製品の動作周波数です。
現在の動作周波数は仕様上の動作周波数よりも低い値になっているはずです。(図 1 を参照)
これは、拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーが効果的にプロセッサーの電圧およびプロセッサー動作周波数を低く動作させていることを示しています。
その結果、(システムの使用方法と設計に応じて) 平均消費電力を押さえ、プロセッサー 温度上昇を抑制できます。
拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーがオフになっている場合、表示される二つのプロセッサー動作周波数は等しくなります。(図 2 を参照)
プロセッサーがアイドリング状態ではない場合には、拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーが有効であっても 2 つのプロセッサー速度が等しくなる可能性があります。
その場合、もう一度手順 1~3 を繰り返してください。
Microsoft Windows* XP で拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーが機能していることを確認する方法は?
AC 電源に接続されている場合、最新のモバイル PC はデスクトップ PC とほぼ同等の速度で複雑な業務やインターネット・アプリケーションを実行します。
バッテリー使用時にプロセッサーは低い動作周波数 (システムバス倍率の変更によって切り替えます) と電圧に切り替え、高いレベルのパフォーマンスを維持しながら、バッテリーの持続時間を伸ばします。
手動で設定を変更することによって、バッテリー使用時であってもクロック周波数を高クロックに戻し、パフォーマンス重視に設定させることも可能です。
以前のバージョンの Microsoft Windows とは違い、Windows* XP には インテル SpeedStep ドライバーが既に組み込まれています。
ドライバーを適用する必要はありません。
オペレーティング・システムにドライバーが組み込み済みのために、タスクバーのシステムトレイにはアイコンが表示されず、[コントロール パネル] で [電源オプション] を選択した場合にも [インテル SpeedStep テクノロジー] タブは表示されません。上記の画面がないと、インテル® モバイル・プロセッサーに拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーが搭載されていて正常に機能しているかどうかの判断が困難になります。
拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーのドライバーが正常に機能しているかどうか判断するには、インテル® プロセッサー周波数 ID ユーティリティーを使用します。
このユーティリティーをインストールして実行すると、インテル® モバイル・プロセッサーが搭載されているか、拡張版インテル SpeedStep® テクノロジー対応であるか表示されます。AC 電源に接続した状態で実行すると、バッテリー使用時と比較してクロック周波数がどのように変化するかを確認することも可能です。
AC 電源とバッテリー使用を切り替えても、ノートブック PC の実行速度が変化しないのはどうしてですか
この場合、下記の内容をチェックしてください。
- 拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーに対応したプロセッサーが搭載されているか確認してください。
- 拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーをサポートするオペレーティング・システムを使用しているか確認してください。
- 拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーのドライバーが読み込まれていることを確認してください。
ドライバーはノート PC 購入元、もしくは製造元からのみ入手できます。注: Microsoft Windows XP* では、自動的にドライバーがインストールされます。 - 拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーが BIOS (CMOS セットアップ・プログラム) で無効に設定されていないことを確認してください。
- コントロールパネルを開いて電源管理の設定を確認してください。
- システムの製造元に推奨されている BIOS アップデートがないか確認してください。
パフォーマンス・モードを切り替える時に、キーボードが動作しないのはどうしてですか。
お使いのシステムの製造元にお問い合わせのうえ、最新のキーボード BIOS アップデートファイルを入手してください。
通常、ノートブック PC の製造元のウェブサイトから最新の BIOS のダウンロードが可能です。
それでも動作しない場合は、お使いの PC の製造元のサポートセンターにお問い合わせください。
電源管理の設定を変更してから、タスクバー上のアプレットアイコンが表示されなくなったのはどうしてですか?
(アイコンは Microsoft Windows XP より古いオペレーティング・システムで表示される場合があります)
BIOS の Power メニューで Power Savings がカスタマイズまたは自動に設定されていることを確認してください。
なお、アイコンが表示されない場合でも、コントロールパネルから電源管理の設定にアクセスできます。
電源管理のアイコンを選択して、 [インテル SpeedStep テクノロジー] タブをクリックしてください。
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アプレットの電源管理設定を変更したのに、設定が変わらないのはどうしてですか? (Microsoft Windows XP より古いオペレーティング・システムをご使用の場合)
BIOS が原因の可能性があります。
お使いのノートブック PC の製造元にお問い合わせの上、最新の BIOS にアップデートしてください。
通常、ノートブック PC の製造元のウェブサイトから最新の BIOS のダウンロードが可能です。
現在使用中のノートブック PC は適切なプロセッサーを内蔵しており、かつ 拡張版インテル SpeedStep® テクノロジーに対応していますが、アプレットをインストールしてもアイコンがタスクバーに現れません。 (Microsoft Windows XP より古いオペレーティング・システムをご使用の場合)
BIOS が原因の可能性があります。
お使いのノートブック PC の製造元にお問い合わせの上、最新の BIOS にアップデートしてください。
通常、ノートブック PC の製造元のウェブサイトから最新の BIOS のダウンロードが可能です。
タスクバーからインテル SpeedStep® テクノロジー・アプレットアイコンを削除しましたが、どうしたらアプレットにアクセスまたはアイコンを再度表示させることができますか?(Microsoft Windows XP より古いオペレーティング・システムをご使用の場合)
アイコンが表示されない場合でも、[コントロールパネル] から電源管理の設定にアクセスできます。
電源管理のアイコンを選択して、 [インテル SpeedStep テクノロジー] タブをクリックしてください。インテル SpeedStep テクノロジーのアイコンをタスクバーに再度表示させるためには、[詳細設定] ボタンをクリックして、[アイコンをタスクバーに表示しない] のチェックマークを外してから [OK] をクリックしてください。
動作周波数, プロセッサー・ナンバー、キャッシュ・サイズ、チップセットの互換性、価格、製品オーダーコードなどの情報はどこで入手できますか?
インテル® プロセッサーの情報は、プロセッサー製品データベースを検索することにより見つかります。
インテル® プロセッサーが見つからない (検索または参照できない) 場合には、 フィードバックをお送りください (英語のみ)。
モバイル用インテル® プロセッサーの詳細については、以下を参照してください:
プロセッサー
インテル® プロセッサー・サポート
製品仕様および製品比較
インテル® プロセッサー・ナンバー
モバイル・パフォーマンス
インテル®バーチャライゼーション・テクノロジー
インテル® プロセッサー識別ユーティリティー
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